MOVES FORWARD.
CHOOSE TO MAKE
SURE YOUR CAREER
blog
貿易の転職で面接官が見ているのは、この3つだけ! | 転職

転職の面接で良い印象を残すには押さえるべきポイントがある。これを知らずに志望動機や自己PRをどれだけ考えても、企業側が求めているものとズレてしまったことを伝えてしまい面接が失敗に終わるケースは少なくない。

転職時の面接では企業側が求職者に沢山の質問を投げかける。それはたった3つのポイントを把握しようとしているからだ。これは僕自身 タイのフォワーディングの会社で採用面接で何十人と見てきて、面接時に常に意識していたポイントでもある。


僕たちは貿易の転職を専門に扱っているので、貿易・国際物流の業界での例をあげながら紹介していきたい。

どれくらい新規顧客を獲得してきてくれるのか。前職の新規顧客獲得件数、売上・利益、どのように新規を獲得したかを企業側は知りたい。

営業マンとしての積極性やオーラ・華のようなものもあった方が好印象の場合もあるが、やはり実績ベースでどれだけの新規顧客獲得が期待できるのかが重要なポイントだ。

1. 活躍をしてくれるのか

求職者にとっては人生がかかった大切な選択としての会社選びだが、企業側にしてはその求職者がどれくらい会社の利益に貢献できるのかを見ている。

利益といっても企業の収益だけでなく、与えられたポジションでどれくらい良いパフォーマンスをしてくれるのかを面接で判断しようとするのである。

職種別で企業側が見ているポイント

貿易の業界では職種別には面接でこのように見ている。

・新規獲得の営業

どれくらい新規顧客を獲得してきてくれるのか。前職の新規顧客獲得件数、売上・利益、どのように新規を獲得したかを企業側は知りたい。

営業マンとしての積極性やオーラ・華のようなものもあった方が好印象の場合もあるが、やはり実績ベースでどれだけの新規顧客獲得が期待できるのかが重要なポイントだ。

既存客への営業

会社から担当させられた顧客と現在の仕事を維持しながらも、同顧客から新しい案件を受注する。

顧客とどのような関係を構築してきたのか、競合他社が出てきた時にどのように対応をしたのか。既存の売上・利益をどれくらい伸ばしたのか を説明しなければいけない。

貿易事務

主に仕事の正確性とこなせる量を見られる。フォワーダーであれば1ヶ月で何件のJob(B/L件数)を捌いたか、ミスはどれくらいの頻度で起きて、ミスをした時にどのように対処をしたかなど。

ミスをしない工夫なども伝えられると更に良い。

通関士

得意分野が企業側の扱っている製品にマッチしているか。月間で何件の通関件数を処理してきたか。

他部署とのコミュニケーションはうまく出来るか(後述する)。

未経験者の場合

貿易の仕事が未経験の場合でも受け入れてくれる企業はある。しかし、未経験だからといってもしっかりとポテンシャルを見られていて、どれくらいの利益を会社に貢献してくれるのかを推測しながら企業側は質問をしてくる。

業界未経験の営業の場合

貿易業界が未経験な営業の場合、営業という職種経験をしっかりと語る必要がある。企業側も貿易の知識は後から入れることは出来ると考えているし、新規や既存でどれくらい数字を伸ばしたかがポイントとなる。

業界未経験の事務・通関士の場合

貿易事務や通関の未経験者であれば、同じく書類を捌く正確性とスピードをアピールする必要がある。また事務経験がなかったとしても英語ができれば、英語を使ってどのような仕事をしてきたかを伝えよう。

通関士資格保有者の未経験の場合は、後述する他部署とのコミュニケーションをしっかりとアピールしなければいけない。

どのように工夫をしたか

経験者であれ、未経験者であれ、自ら試行錯誤をして具体的に何か行動を起こせる人は転職で成功しやすい。


企業側としても言われたことをこなす人材よりも、自主的により良い方向に進める人を求めている。言われたことだけをこなせる人を求めている場合はブラック企業の可能性が高いので注意しよう。

これまでの仕事経験で課題があった時に、具体的に自分はどのように考えて行動したかを論理的に話すことが出来れば、企業側にとっても魅力的な人材にみえる。

フォワーダーの営業の例
例えば、フォワーダーの営業の場合、競合他社が自社よりも安い価格で提案をしてきた時に、使っている船会社に価格交渉するのは当たり前で、Door to Door全体でトータルコストを下げにいくとか。

どれだけサービスでベストは尽くしても価格だけで判断するお客とは距離を置き、価格以外を評価してくれるお客とだけ付き合うようにして利益率と利益額が上がった、などを伝えるようにしよう。

2. 長く働いてくれるのか

企業の採用活動には転職エージェントに依頼をしたり、広告費をかけたりで少なくない採用コストがかかっている。


また採用活動には時間がかかる。複数の応募者の履歴書と職務経歴書を読むにも時間がかかるし、求職者の面接では1人につき約1時間、それを何人も面接する。1次面接だけでなく2次、3次面接もあり、企業側も複数の人間の時間を面接に使うことになる。

ミスマッチの損失

それだけの労力と時間をかけて採用をした求職者が数ヶ月で辞めてしまうことは、企業側にとったら大きな損失となってしまうのはお分かりだろう。

そして求職者側としても自分とマッチしそうにない会社に、給料が良いという理由だけで転職をしてミスマッチですぐに辞めてしまうと自分の経歴に傷がつく。

転職エージェントも短期間でリプレースメントを探すことになり、誰も幸せにならない。

求職者のアピール方法

企業側としては短期間で辞められることに不安を抱えているので、もし求職者の転職回数が多く また在職期間が短いとなると、しっかりと説明できないと面接を突破することは出来ない。


転職理由を伝えるときは

・自分がやりたいこと
・自分が出来ること
・希望の働く環境

を明確にした上で、どのようなミスマッチが起きてしまっていたかを伝えよう。

自己責任であることを忘れずに

この時に大切なのは、働いている会社は誰かに強制されたわけではなく自分で選んだということだ。自分で選んだにも関わらず 思っていたのと違い、転職をするのは基本的には自己責任である。

労働環境が良さそうと思っていても実際は長時間労働のブラック企業だと後で判明するのであれば、それは事前のリサーチが甘かった可能性もある。オープンワークで調べたり、面接でも聞くことが出来たはずだ。


時には急な市場の変化で読めない場合もあるだろう。そんな時でも結果を出せないなどはやはり自分の責任と捉えて前向きに説明する姿勢が大切だ。

不平不満はNG

転職をするのだから、少なからずとも現職の不満はあったりするものだ。しかし、どれだけ現職の状況が悪くても それを面接の場所で言ってはいけない。感情的になってしまったらその場で落とされても仕方がない行為である。

たとえ課題があったとしても、出来るだけポジティブに伝えるようにしよう。


また自分がそのような環境であって試行錯誤して対処をしたことは伝えなければいけない。希望でない部署に配属となったとしても、上司に理由を聞いたり、移動届けを出すことだって出来るはずだ。

また他部署との人間関係が問題でも、どのように自分はコミュニケーションを心掛けたり、仕事の改善方法を心掛けたりしたかを伝えることも出来る。

ミスマッチへの説明方法の例

例えば、自分が得意なのはオーバーゲージ貨物の取り扱いだったとしよう。現在所属している企業もオーバーゲージを伸ばしたいと思って採用をしたにも関わらず、海運市況の変化によりコンテナ輸送メインで活動することを命じられた場合。

オーバーゲージという専門的な貨物の取り扱いに必要な知識や顧客対応は活かされず、逆にスペースが取れる仕入れが重要となり仕入部署へと急に配属となった。


ノウハウがないが部署の営業に予定本数のヒアリングや、実績のリストアップをした上で仕入れに挑んだが慣れない入札に大手に勝てず自分の強みを活かすことが出来なかった。

自分なりに試行錯誤をして改善をしようとしたが、どうしても変えることが出来なかった、うまく出来なかったと伝えよう。

3. 協調性と人間性

そして最後に見ているポイントは求職者の協調性と人間性である。協調性は企業側の業績も良く仕事がうまく回っている場合に特に注意されるポイントだ。


仕事は一人でするものではない。貿易の仕事であればそれはなおさらで、とにかく他の人や他部署、下請け業者との連携が欠かせないのである。

営業・事務・通関、協力業者との連携がうまくいかない人は、その人とのコミュニケーションを避けられがちになり、ミスが小さいうちに発覚・解決しない。企業側としてはそんなことは絶対に発生してはいけないと考えている。

優秀だが害悪な人材

そして更に、仕事のパフォーマンスが高いにも関わらず、会社や同僚の悪口を言いふらす人や、素行が悪い人を採用することを企業側は恐れている。

タチが悪いのは優秀なために上司からは良い評価を得てしまうことだ。同僚はおかしいな?と感じているにも関わらず接触する機会の少ない上司は数字や表面上のコミュニケーション能力をみてその人物に権限を与えてしまう。


僕もタイではコミュニケーション能力が高くお客さんからも評判が良い人材が、まさか辞める時に僕のお客や同僚を引き抜いていくとは思いもしなかった。

コミュニケーション能力も大切だが、その人が持っている本質的な人間性を企業はかなり重要視していることを忘れてはいけない。

まとめ

面接の時に企業側が見ている3つのポイントをお伝えさせて頂いたのだが、考えてみれば非常にシンプルではないだろうか。

面接での質疑応答では企業側が知りたいのは「活躍してくれるのか?」「長く働いてくれるのか?」「他のメンバーとうまくやっていけるのか?」に関わることを色んな角度から質問してくると理解をしよう。


これは転職の面接のための押さえるべきポイントではあるのだが、現職でも意識をしなければいけないポイントだ。

現職でもこれらの点が評価ポイントとなっていて、次の会社でもこれらのポイントを持ち越し出来ると考えた方が転職活動でもきっと上手くいくだろう。

この記事を書いた人

イーノさん

イーノさん

飯野慎哉 - (株)HPS Link代表取締役社長。タイでHPS Trade Co.,Ltd 国際物流業者(フォワーダー)CEO。累計チャンネル登録者数8万人のLogistics YouTuber。 貿易・国際物流業界をもっとカッコ良くしたい。