前回の記事では、海外便・国際フェリーの航路(中国・韓国路線)についてまとめました。
国際フェリーには船内設備の充実さや、価格、飛行機とは違った高揚感など様々な魅力があります。
残念ながら、コロナの影響で廃止された路線ばかりですが、過去あった航路や、各地の国際フェリーターミナルについてもまとめていますので、是非引き続き後編記事もご覧ください。
日本・ロシア路線
境港(鳥取県)〜東海(韓国)〜ウラジオストク(ロシア)【2019年廃止】
DBSクルーズフェリー(韓国) Eastan Dream号
韓国の船会社による運航で、韓国の東海を経由してロシアのウラジオストクまで運航していましたが、2019年11月末より運航休止し、2020年4月までに廃止されたことが確認されました。
・2009年に環日本海の交流を目指して就航した歴史があります。
・ウラジオストクは極東の軍港で、シベリア鉄道の始発駅になっています。
・この航路を利用すると、飛行機では取れない出国スタンプ「SAKAI」がパスポートにつきます。
・バイクを乗せてロシアに渡る事ができる珍しい航路でもあったようです。
【Eastern Dreamについて】
全長141m、全幅20m、竣工年1993年、Roro船、最大旅客定員500人、積載能力は約130TEU(1TEU=20フィートコンテナ1個分)
【港間の距離】
境から444KMの東海へ
東海から704KMのウラジオストクへ。
【港間の所要時間】
境港から17時間かけ東海へ。
東海では4時間の待ち時間があり、東海に降りる事も可能でした。
東海からは25時間をかけウラジオストクへ到着できました。
舞鶴(京都府)〜浦項(韓国)〜ウラジオストク(ロシア)【2021年廃止】
DUWON商船(韓国) 前述のEastan Dream号を買い取り
韓国の船会社による運航で、2019年に廃止されたDBSクルーズフェリーの「Easten Dream」(旧「クイーンコーラル」)を使用して、韓国経由ロシアのウラジオストクまで運航していました。コロナ禍の2020年9月に貨物輸送のみで開始、新型コロナウイルスの影響で、貨物輸送のみ輸送、そして将来的には旅客輸送も開始する予定でしたが、2021年2月に旅客扱いを開始しないまま航路廃止となりました。
稚内(北海道)〜コルサコフ(大泊)(ロシア)【休止中】
サハリン海洋汽船(ロシア)(日本代理店「北海道サハリン航路」)
ロシアの船会社による運航で、
2015年までは日本のハートランドフェリーでの季節限定運航をおこなっていましたが終了し、
2016年〜2018年はロシアの海運会社で高速船での運航をおこなっていました。
2019年は運航が行われませんでした。状況が不安定のため最新の情報をご確認してご利用ください。
両港の最短距離はわずか43km。時差2時間。移動時間は4時間30分です。
8月と9月にしか運航していなかったようで、乗客の大半は外国人、フェリーのスタッフも外国人だったようです。
船内でオープンスペースにマットレスもあったりと快適に過ごす事ができたようです。
国際フェリーターミナル紹介
大阪南港(大阪港国際フェリーターミナル)
【アクセス情報】
地下鉄中央線の終点・コスモスクエア駅からフェリーが発着する大阪港国際フェリーターミナルまで約800m。フェリーの乗船手続き時間にあわせて、コスモスクエア駅から送迎バスが運行されています。
国際フェリーターミナルは、国内航路が発着する大阪南港フェリーターミナルから約3㎞、大阪南港コスモフェリーターミナルからは約1km離れています。お間違えのないように。
【就航便について】
国際交易や国際交流の拠点である大阪港国際フェリーターミナルには、友好港・友好都市の上海とを結ぶ定期外航フェリー2隻、姉妹港である釜山との定期外航フェリーが週3便就航しています。
航路 | 船社 | 船名 | 総トン数 | 便数 | 乗船場所 |
---|---|---|---|---|---|
大阪⇔上海 | 上海フェリー㈱ | 蘇州號 | 14410 | 1便/週 | 国際フェリーターミナル |
大阪⇔上海 | 日中国際フェリー(株) | 新鑑真 | 14543 | 1便/週 | 国際フェリーターミナル |
大阪⇔釜山 | パンスタークルーズフェリー | パンスタードリーム | 21535 | 3便/週 | 国際フェリーターミナル |
神戸ポートターミナル
神戸港の海の玄関口ポートターミナル、海外などからのクルーズ客船が入る港として有名ですが、定期船もあります。
ここから出ているフェリーは中国・上海行きの日中国際フェリー「新鑑真」で2週間に1便の頻度です。
ポートターミナルは神戸の中心地、三ノ宮からポートライナーで2駅「ポートターミナル駅」直結です。三ノ宮駅から歩いても20〜30分です。
2016年ごろにリニューアル工事が行われました。
水深12メートルの岸壁を含め計6バースを備え、さらに安全かつ快適に乗り降りできるようターミナルと客船を結ぶボーディングブリッジもバリアフリー対応となっており、あらゆる客船に対応できます。
【ここからの船旅】
日中国際フェリー(中国・上海行)
開館時間:8時30分から17時30分まで ※但し、入港状況によって変動します
下関港国際ターミナル
関釜フェリー (毎日運航)
■下関港(細江ふ頭・下関港国際ターミナル)~韓国(釜山)
Tel 083-224-3000
1970年(昭和45年)に日本初の国際定期フェリー航路として開設され、1998年(平成10年)には「はまゆう」、2002年(平成14年)には「星希(ソンヒ)」が就航しました。
年中無休の通関を行っていますので、韓国から関東・関西方面までは、2~3日で輸送することができ、スピーディな輸送ルートとして利用されています。
博多港国際ターミナル
主に日本の博多港と韓国の釜山港と結ぶ定期航路などの発着が行われる福岡市の施設となっています。
階 | 面積 | 主な施設 |
---|---|---|
1階 | 4,880m2 | エントランスホール、チェックインカウンター、総合案内書、ATM、飲食店、コインロッカー、事務室等 |
2階 | 4,790m2 | 出入国管理、税関検査、検疫、乗船待合ロビー、免税店、待合ホール、事務室等 |
3階 | 2,920m2 | ターミナルホール、レストラン、展望デッキ(屋外)、会議室、特別応接室、事務室等 |
4階 | 電気室、機械室 |
お問い合わせ先)092-282-4871
開催時間)7:00~23:00
中央ふ頭地区にあり、高速船の「ビートル」(JR九州高速船)・「コビー」(未来高速)、フェリーの「ニューかめりあ」(カメリアライン)など韓国・釜山へ定期航路が就航しています。
博多港国際ターミナル総合案内所(1階)では、ターミナルをご利用頂く方々向けに、九州・釜山の観光、イベント情報、宿泊施設紹介、交通案内等のサービスや韓国語無料通訳サービスがご利用頂ける海外国内携帯電話レンタル、手話通訳サービス(要事前予約)が行われています。
パンフレット等も各種おいてあり、お近くにお住まいの場合は、現地で情報収集する事も可能です。
TEL : 050-5328-3253
営業時間:7時30分〜17時
※運航状況によって受付時間は変更される
対応可能言語:English・한국
まとめ
前編記事(国際フェリー航路まとめ前編【中国と韓国路線】)
に続いて、ロシア路線と国際フェリーターミナルについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
国際フェリーは知名度が低く馴染みが無い方も多いとは思いますが、是非この機会に国際フェリー・船便についても興味を持って頂き、是非ご利用して、新しい旅・新しい刺激となれば幸いです。