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選ばれる企業になるために必要な、企業ブランディングとは? | 仕事術

採用活動と転職活動。僕たちは転職エージェントとして転職活動をしている求職者だけではなく、採用活動をしている求人企業様からも日々ご相談を頂いている。

現在の人材市場は売り手市場。求人案件が多く、求職者に取ったら選ぶことが出来るマーケット状況だ。


話は少し逸れるが就職氷河期世代というのが昔あり、その時は企業が求職者を選ぶマーケット状況だった。僕はその世代のど真ん中である。

時代は変わったなと思うのだが、マーケットは常に移り変わるもので、僕たちはこれを受け入れなければいけない。


話を戻すが、この売り手市場においては企業側も時代に合わせた採用戦略が必要だ。今回は求人企業に対して「選ばれる」企業となるために必要なこととして「企業ブランディング」をテーマにお話をしていきたい。

なかなか選ばれない会社


弊社が面談した求職者にマッチする企業を2−3社提案するようにしている。

大量の求人案件を送って求職者に選ばせる行為はエージェントとしての怠慢だと個人的に思うので、プロの視点で客観的に求職者と求人企業の特徴を考慮してマッチングさせている。


そして求職者に提案する企業のなかで、「選ばれる企業」と「選ばれにくい企業」に分かれてしまうのだ。僕たちは極力フラットな立場にいたいので、選ばれにくい企業を無理やり推薦することはない。

そうなると選ばれにくい企業は、選ばれるまでかなりの時間を要しているのが現状である。

選ばれる会社との違い

ではその選ばれる企業と選ばれにくい企業との違いはなんだろう?弊社の実績からは大きな要因としては以下のポイントだと推測している。

・企業規模
・仕事内容
・給料 / 福利厚生
・地域 / 場所

業界として僕らは貿易業界に特化しているということで、メーカー、商社、フォワーダー、船会社、航空会社、通関業者にターゲットを絞っていることをご了承頂きたい。

本来はこの業界自体の魅力を上げる必要はあるのだが、それについてはまた別の機会にお話ししよう。

給料か?待遇か?

やはり大企業の方が一般的に選ばれる傾向がある。給与面でも中小企業より高い場合が多く、求職者にとっても馴染みがある会社の場合はやはりエントリーは多い。


とはいえ中小企業でも給料水準は大手企業以上に高いところもある。しかも残業時間も少なく、リモートも積極的に取り入れていて働きやすい環境だ。しかしエントリーはそれほど多くない。

一方で給料は普通の水準で、求職者がこぞってエントリーするベンチャー企業もある。そうなると求職者にとっては労働条件は重要な項目だが、それだけでは不十分であると考えられる。

企業ブランディング


今回のお話しは企業ブランディングについてなので、オチを冒頭にお伝えしているように、企業のブランディングに違いがあると僕は考えている。

ブランディングがうまい会社はそうでない企業よりも、やはり求職者を集めにくい傾向がある。

ブランディングとは?

では、そもそもブランディングとは一体なんだろう?

かっこいいロゴやHPを作ることと思われがちだが、そんなに単純なものではない。実際にはもっと奥が深く、有名な企業やクリエイティブデザイナーにブランディングを依頼すると数千万円も必要なケースもある。

お客やマーケットにだけ伝えるアウターブランディングだけでなく、社内に伝えるインナーブランディングもある。


例えば、リッツカールトンホテルでは「紳士淑女をおもてなしする私たちも、紳士淑女です。」というコピーに加えて、クレドという企業の価値観を社員に共有する文化があり、非常に有名なインナーブランディングだ。

大企業の多くがブランディングを活用していて、色んな事例がネットに転がっているので是非 見てほしい。

中小企業こそブランディングが必要


ここでは中小企業こそブランディングが必要だとお伝えしたい。なぜなら大企業とは違い、資金・人材・知名度も限られていて、求職者に知ってもらうためには「あの〇〇の企業だね」と認識してもらわなければいけない。

そして、この〇〇の部分を創り上げるのが中小企業のブランディングといっても過言ではないだろう。では具体的に何をしていけばよいのか?簡易版ではあるがお伝えしよう。

中小企業のブランディング – 強みを作る

他社との差別化を図り、顧客に選ばれるための独自の価値や特性を持つこと。たとえば、地域の特産品を利用した製品、あるいは独自の製造技術やサービス方法を持つこと。

社長の原体験・歴史

企業の起源や価値観、ビジョンの根底にあるものを理解し、それをストーリーとして伝える。例えば、社長がどのような経験からこの事業を始めたのか、苦労や成功のエピソードを明らかにする。

言語化(コンセプト)

企業のアイデンティティやビジョンを言葉で表現する必要がある。「手作りの品質」「地域愛」「家族のようなサービス」などのスローガンやキャッチフレーズのようにシンプルで伝わりやすい言葉を使用する。

日常的に発信

一貫したブランドメッセージを定期的に伝えることで、認知度や信頼性を高める。昨今ではSNSで毎日の作業風景や新商品情報、顧客の声をFacebookやInstagramなどでシェアする。

またYouTubeで製品の使い方、背景ストーリー、社内の日常などを動画で公開し、ファンを増やすことも必要だ。

社内に対して伝える

インナーブランディングとして社員全員がブランドの価値やビジョンを理解しそれを体現する。定期的な研修やミーティングでブランドの方向性を共有し、社員の提案や意見を取り入れてブランドを社内から成長させる。

社外に対して伝える

アウターブランディング。顧客や取引先、地域社会との関係を深め、ブランドの信頼性や認知度を高める。

オープンハウスや地域のイベントに参加する、取引先や顧客への定期的な情報提供、パートナーシップの形成などを通じてブランドの価値を伝えるというような活動が必要だ。

まとめ

ブランディングという言葉は定義するのが難しく、アパレルや広告のことをイメージされるケースもあり自分たちの会社には関係ないと思う人もいる。

しかし、ブランディングは広告やキャッチコピー、ターゲティングなどのマーケティングの上位の概念であると記載している書籍もあるほど重要なものである。

この記事一つでブランディングについて説明することはできないのだが、良い人材を獲得するために企業ブランディングは重要だというのが理解頂ければありがたい。またブランディングについては定期的に発信をしていきたいと思う。

この記事を書いた人

イーノさん

イーノさん

飯野慎哉 - (株)HPS Link代表取締役社長。タイでHPS Trade Co.,Ltd 国際物流業者(フォワーダー)CEO。累計チャンネル登録者数8万人のLogistics YouTuber。 貿易・国際物流業界をもっとカッコ良くしたい。