いくら自分が良いと思ったものでも、会社の上司やクライアントが納得しないものを作ってしまうと全く評価されることはない。自分の世界観を世に伝える芸術家とは違い、僕たちビジネスパーソンには常に評価がつきまとう。
この評価というものを理解せずに自分がやりたいようにだけやってしまうと、成果が出ているにも関わらず会社からは理解されない・評価されないというケースは意外とあるものだ。 また全く違う方向の努力をしてしまい、時間をかけた努力が評価されないケースはよくある。
これは転職活動においても同じである。いくら自分自身では価値があると思っていたとしても、転職先の企業がそれを評価してくれないと転職は成功しない。 僕らは社会というルールの中で常に評価されながら経済活動をしている。
これらの事実を踏まえて、今回はビジネスパーソンとして活動する上で外せない 成功につながる評価についてお話ししていこうと思う。
仕事における評価とは
僕たちは常に評価をされている。
そして仕事ができる人は評価システムをよく理解しながら行動をとっている。仕事のゴールから逆算をして最低限何を抑えておかなければいけないかを理解しているので、上司やクライアントからは仕事が出来る人だと評価される傾向がある。
ビジネスの評価で外せないポイント
事業の遂行には「予算」と「納期」が必ずついてくる。一般的には限りある予算を使って、出来るだけ早く世の中に商品やサービスをリリースする必要がある。
だから無制限に費用をかけたり、品質を追求して無茶苦茶時間をかけることは基本的にはあってはいけない。これは最低限の評価ポイントだ。ここが全く出来ていないとあなたの評価は地に落ちると認識しても良い。
絶対評価と相対評価
もう少し仕事が出来ることと、評価についてお話をしよう。
まず最初に理解をしておくべきことは一般の会社の中では、仕事が出来る人材かどうかは絶対評価ではなく、相対評価で判断されることが多い。
社内や部署の人たちと比較をして、あなたは仕事が「出来る人材」か「出来ない人材」かラベルが貼られることになる。
評価されるポイントを把握する
営業であれば数字が評価対象となり非常に分かりやすい。業務や通関においても1ヶ月に処理した件数や、ミスの件数なども評価対象となる。
しかし数字以外の評価されるポイントを理解しなければいけない。
誰が何を評価をするのか把握する
何度もいうが僕たちは常に評価をされている。主な評価者はクライアントと上司である。 社内営業が上手いとされる人は上司や関係部署の偉い人たちの根回しを欠かさない。
上司がコミュニケーション能力を評価するタイプなのか、日々の業務においての正確性に重点を置くタイプなのかなどをまず把握しなければいけない。
もし後者を評価するタイプの上司だとしたら、どれだけ営業成績がよかったとしても業務でミスを重ねてしまうと総合的な評価を大幅に下げられてしまうだろう。
努力の有無は無関係
ここも忘れてはいけない。たまに徹夜してプレゼン資料を作ったとか、時間をかけて関係を築いてきたお客が他社に取られてしまったとか、どれだけ努力したかをアピールする人がいる。
残念ながら評価に努力は関係ない。むしろ時間をかけてでも達成できなかったと悪い評価を受ける可能性があるので注意をしたいところだ。
企業が人材を採用するのは、努力をさせるためでも、成長を促すためでもない。より効率的に収益を上げるためである。それ故、努力をするには結果を出すために正しい方向で努力をしなければいけない。
適切な自己評価をすべき
ここで自己評価についても触れておこう。たまたま一緒に仕事をしたメンバーの能力が高かったり、マーケットの状況が良かったりすることもしっかりと考慮しておくべきである。
自己評価が甘い人は自分が仕事ができると思いがちだが、ここは注意をしなければいけないポイントだ。
例えば、2021年〜2022年にフォワーダーの営業担当者で、売上・利益を大きく伸ばした人は多いと思う。しかし、この期間はサプライチェーンの乱れから海上運賃が高騰し、欧米向けのロングホールはスペースを取ることさえ出来れば高い収益を上げることが出来た。
これは営業マンだけの力だけではなく、マーケットや購買の力というのもしっかりと認識しておかなければいけない。
もし転職の面談でこの時期の営業成績を自分の力だけとアピールしてしまうと、マーケットをよく理解している企業であれば「チームで働く適正」に疑問を持たれてしまう可能性があったりする。
仕事が出来る人と評価されるメリット
では評価について理解できたところで、仕事が出来ると評価されることへのメリットについてもお話をしよう。
まずは社内だ。会社でより重要なプロジェクトを任せてもらったり、昇進したり、給料が上がる。同じ会社の同僚たちとの相対評価であるから、社内での競争を有利に進めればメリットを享受できる。
市場価値を上げる
そして更に意識をして欲しいのは、仕事が出来る人になって自分の市場価値を上げることだ。自分の市場価値が上がれば他の会社で更に評価される可能性が上がり、転職をすることで収入は更に上がる可能性が高い。
絶対評価を忘れずに
しかし、注意をしなければいけないのが、ここでは相対評価と絶対評価が入り混じることだ。
例えば、いくら自分が仕事が出来ると思っていたり現職でかなり高い評価を受けていたとしても、他の会社に転職をする時にその評価が低く見られる時がある。逆も然りで、ここは相対評価だ。
常に数字を意識する
この時に役に立つのが数字だ。
営業マンであれば、新規顧客を○社獲得したや、通関では月に○件処理している、CSでは月に◯件の取引を処理している、といった数字があれば転職面接においは評価されやすい。
なので日々の活動においては、この2つの評価軸で自分は評価されると理解し、それに対して最適な行動をする方が良いだろう。 同僚との比較をだけを意識するのではなく、自分が決めた軸で取り扱い件数や売り上げを上げていく。
その積み重ねの結果が市場でどれくらい価値があるのかを確認する為には、僕らのような業界特化方の転職エージェントに相談すればいい。僕らは多くの人たちを面接しており判断基準となる数字を把握しているから。
まとめ
改めて厳しいことを言うが、どれだけ自分が頑張ったかは関係ない。評価をする人たちはあなたの頑張りを理解してくれる時もあるが、評価においては結果だけが見られるものである。
他者との比較を意識して効率的に評価を上げるのも大切だが、自分が決めたゴールに向けてより高みを目指していくと絶対評価へとつながる数字や実力がついてくる。 数値化が難しいポジションであったとしても自分でそのベンチマークを作ることが大切だろう。
こんな偉そうなことを書いている僕も常に市場や社員に評価をされている。評価だけを意識して仕事をするのは楽しくないのだが、楽しいことを続けるには求められていることが必要なのである。だから評価って大切なんです。