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人事担当者は必読!転職業界は売り手市場と言われているが実際どうなの? | 転職

皆さん、日本の平均年齢をご存じですか?

2020年時点で日本人の平均年齢(中央値)は、なんと48.6歳。
(参照:https://worldpopulationreview.com/country-rankings/median-age

思ったより年齢が高かったですか?それとも若かったですか?私は、思ったより年齢が高いな、と思いました。

ちなみに、転職やキャリアプランを考える際、おそらくほとんどの人が年齢を意識するかと思います。確かに、転職市場ではよく「年齢の壁」や「限界年齢」などというワードが出てきます。

そのボーダーラインが“35歳”と言われたりしています。 法律上、条件がない限り年齢を理由に不採用にすることはできません。

しかし、企業も採用したからにはすぐに辞めてほしくないし、教育する上で若い人の方が、吸収力が高いので、同時期に複数の求職者が応募されたときは、企業側は年齢が若い方を採る傾向にあります。

採用側の希望年齢層


では、企業が採用したいとされる年齢層(仮に22~35歳)はこの国に一体何人いるでしょうか。

2021年10月1日時点で、22~35歳の人口は約1,812万人だそうです。日本の総人口が約1億2,550万人なので、全体のたったの14.4%程度になります。
(参照:https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2021np/pdf/2021np.pdf

現在、貿易や国際物流の業界だけでなく、全体的に人手不足と言われている理由がお分かりでしょうか

更に掘り下げると、2021年の産業別就業者数を調べると、就業者は全体で約6,667万人とのことで、総人口の約53%になります。その中で貿易に関わると思われる産業が、「卸売業・小売業」、「製造業」、「運輸業・郵便業」だと仮定します。

これら3つの産業に就業している人口の割合は表のとおり全体の36.7%で、人口でいうと約2,449万人になります。日本の総人口の約19.5%という計算になります。

(参照:https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/chart/html/g0004.html

貿易にかかわる産業の人口

話は少し戻りまして、前述した“企業が採用したいとされる年齢層(22~35歳)”が日本の総人口の約17.8%でしたね。

では、単純計算にはなりますが、「卸売業・小売業」、「製造業」、「運輸業・郵便業」の17.8%は何人でしょうか。436万人という計算となり、なんと、総人口のたったの約3.5%という割合です。

あくまでも産業別なので、これらの産業全てが貿易に携わっているわけではなく、国内取引しかしていない企業も沢山存在します。その為、貿易に携わっている就業者は更に少ないと予想されます。

物流業界の人手不足

現在、貿易やフォワーダー業界は人手不足で積極的に中途採用している企業が少なくありません。しかし、若ければ誰でも良いという訳ではありません。尚且つ “経験”や“性格・マインド”も重要視されます。

3.5%よりも少ない人の中から“即戦力”と“性格やマインドがしっかりしている”人材を探すことは宝探しに近いと思いませんか。 少なくとも、私はそう思います。

この少ないパイの中で企業がこぞって取り合っている状態なので、売り手市場だと言われているのだと思われます。

これからの対策

では、この人手不足且つ若手不足の中でどうやって会社を存続させていけばいいのでしょうか。

1. DX化

まずひとつは、ITの力でDX化を推し進め人員の手間を省いていくこと。 現在、多くの企業で作業効率を上げたり、簡素化するシステムが開発されており、DX化が浸透し始めております。

2. 外国人人材を受け入れる

私も外国人の求職者と面談をするのですが、わざわざ外国から海を越えて来ているだけあってアグレッシブな人が多いです。しかも、母国語だけでなく当然日本語も話せるので少なくとも2~3か国語を操ることができます。

海外では給与が上がっている反面、日本の給与はここ30年ほとんど変わっていないので、今後外国人が好んで日本に来てくれるかは分かりませんし、いつか母国に帰るかも分かりませんが、十分な即戦力だと思っています。

3. 他業界から人材を受け入れる

単純計算ではありますが、「卸売業・小売業」、「製造業」、「運輸業・郵便業」で予想される35歳以下の人材は約3.5%しかいません。

人柄が良ければ、他業界から受け入れ、後から知識をつけてもらうことで立派な貿易人材に成ることができると思います。ただ、その為には、“教育”という手間がかかると懸念される企業もいらっしゃるかと思います。

しかし、その“教育”という部分はアウトソースできる時代なのです。

弊社が提供する「TRADE CAMP BIZ」では貿易全体の流れをオンラインで勉強でき、貿易のベテラン講師に質問することも可能です。

また、研修も行っておりますので、私たちのような業者に“教育”を委託することで、社員の負担も軽減されます。

4. 採用する人材の年齢層を引き上げる

ベテランクラスになると40~50代になってきます。このような人たちは、知識豊富で業界のノウハウを知り尽くしていることが多いです。

新卒や他業界から未経験者を採るのもいいですが、一人前になるまで時間がかかるのは否めません。未経験者や経験の浅い人材を採用しつつ、並行してベテラン人材を採るのも手かと思います。

年齢的にも落ち着いてきて、いちいちジョブホッピングする可能性も低いので、企業にしっかりと貢献してくれるでしょう。

また、科学の力のおかげなのか、現代人の健康寿命も延びてきているので、60代でも活き活きしている人も増えてきています。定年後も元気であれば嘱託社員として貢献してくれる可能性もあります。

5. 派遣社員や嘱託社員を採用する

特に派遣社員に関しては個人的にはあまり好まない雇用形態ではありますが、どうしても人が足りないときは、比較的早く人員を補うことができるメリットがあります。

労働者側も、派遣社員の場合は残業をする必要がなかったり融通が利くのでライフワークバランスを重視する人にとっては働きやすい雇用形態かと思います。

デメリットとしては、人が足りてしまったりすれば、企業側は派遣社員を簡単に解約できることです。

まとめ

このように、日本の人口減少と企業のニーズのギャップについて書かせていただきました。

売り手市場ではありますが、企業側は若ければ誰でも採用するスタンスではありませんし、景気によって突然需給が逆転することも大いにあり得ます。また、DX化によって淘汰される業種や職業も出てくるでしょう。

そして、大手企業に関しては昔から変わらず人気で倍率も高いので、いつの時代も内定を貰う難易度は比較的高いでしょう。

どんな時代でもあぐらをかかずにスキルを磨き、自己分析をしながら自身の市場価値を知ることはとても大事だと思います。頑張ってください。

この記事を書いた人

ゆめこさん

ゆめこさん

山宮夢子 - 株式会社HPS LInk 取締役